昨年の香港カップを制したロマンチックウォリアー(C)The-Hong-Kong-Jockey-Club

【TPC秋山響の海外競馬解析】30日に香港のシャティン競馬場で1日に3つのGⅠをまとめて行う「チャンピオンズデー」が開催される。このうちクイーンエリザベスⅡ世C(芝2000メートル)と、チェアマンズスプリントプライズ(芝1200メートル)の2レースには日本馬が出走。日本でも馬券が発売される。

 クイーンエリザベスⅡ世Cに日本から参戦するジェラルディーナ(牝5=父モーリス)、ダノンザキッド(牡5=父ジャスタウェイ)、プログノーシス(牡5=父ディープインパクト)にとって最大の強敵となるのは香港のロマンチックウォリアー(セン7=父アウラメーション)。ダノンザキッドに4馬身半差をつけた昨年のGⅠ香港カップは圧巻だった。

 それ以降は2戦してともに2着だが、負けたのはGⅠ8勝の名馬ゴールデンシックスティだけに評価を下げる必要はない。鞍上が香港カップ時のJ・マクドナルド騎手に戻るのもプラスと見る。

 もう一頭強力なのはオーストラリアでGⅠのランヴェットSとクイーンエリザベスSを連勝して臨むイギリスのドバイオナー(セン5=父プライドオブドバイ)。道悪は〝鬼〟で馬場が渋れば一気に最有力候補に躍り出るが、2走前は稍重で上がり3ハロン33秒台前半の切れ味。本格化した今なら、道悪以外でもと思わせる走りだった。

 アグリ(牡4=父カラヴァッジオ)が挑むチェアマンズスプリントプライズは香港のラッキースワイネス(セン4=父スワイネス)が頭ひとつ抜けた存在。昨年のGⅠ香港スプリントでは直線で行き場をなくして6着に終わったが、その後は2つのGⅠを含む重賞4連勝中。現地では一本かぶりの人気となりそうだ。

著者:東スポ競馬編集部