リーディングで上位争いを繰り広げるドゥラメンテ(上)とロードカナロア
リーディングで上位争いを繰り広げるドゥラメンテ(上)とロードカナロア

 ここにきてリーディングサイアー争いが激しくなっている。昨年まで11年連続で首位となったディープインパクトは今年の2歳世代から産駒がおらず、最終世代の3歳も6頭(現役は4頭)だけとなり厳しい状況。昨年2位だったロードカナロアのリーディング獲得が有望視されていた。

 期待通りに一時は首位を独走状態だったロードカナロアだが、秋になってドゥラメンテが猛追。ジャパンCではロードカナロア産駒のパンサラッサが大逃げを打ったものの、失速して12着と敗れた一方で、3頭出しとなったドゥラメンテはリバティアイランド=2着、スターズオンアース=3着、タイトルホルダー=5着といずれも掲示板を確保。たった1レースだけで3億8000万円を稼ぎ出し、わずか700万円の差で首位に躍り出た。

 勢いそのままに先週は、ドゥラメンテ産駒のドゥラエレーデがGⅠチャンピオンズCで9番人気ながらも3着と好走し、しぶとく賞金を加算。対して、ロードカナロア産駒はベラジオオペラがGⅢチャレンジCを制覇するなど6勝と盛り返した。これによりロードカナロアの獲得賞金は37億円を突破し、わずか1週で首位の座を奪い返した。

 ここまでロードカナロアの産駒は149勝で重賞10勝。対するドゥラメンテは112勝で重賞11勝。重賞勝ちこそ大差はないものの、GⅠ勝ちは前者がファストフォースの高松宮記念とブレイディヴェーグのエリザベス女王杯の2勝。後者はリバティアイランドの牝馬3冠に加え、ドゥレッツァの菊花賞、シャンパンカラーのNHKマイルCと3歳限定GⅠで、7レース中5勝を挙げるという荒稼ぎだった。先のジャパンCの結果に加え、高額賞金を誇る24日のGⅠ有馬記念でスターズオンアース&タイトルホルダーがスタンバイしているドゥラメンテのほうが大量賞金獲得の可能性が高く、有利となろう。

 ドゥラメンテは最終世代がデビューして5世代が揃う来年がリーディングサイアー獲得の最大のチャンスだと思われたが、1年早く4世代のみでの獲得という快挙が達成されるかもしれない。いずれにしてもロードカナロアとドゥラメンテというキングカメハメハ後継の2頭によるリーディング争いは、最後の最後までワクワクさせてくれそうだ。

著者:東スポ競馬編集部