ディープブリランテ産駒のエルトンバローズは母系の底力も十分
ディープブリランテ産駒のエルトンバローズは母系の底力も十分

中山記念2024

[GⅡ中山記念=2024年2月25日(日曜)中山競馬場、芝内1800メートル]

 初勝利を挙げるまでに5戦を要したエルトンバローズだったが、そこから2重賞を含め怒とうの4連勝。マイルCSでも0秒2差の4着と好走しており、ここは主役候補だろう。

 ディープブリランテ産駒のJRA重賞勝ちはモズベッロの日経新春杯以来、実に3年半ぶりだった。12年のダービー馬で、ディープインパクト初の後継種牡馬として人気を集め、205頭にも種付けしたのも今では遠い昔の話。その後は右肩下がりに減り続け、22年には35頭、23年には11頭にまで落ち込んでいる。

 母のショウナンカラット(父ブライアンズタイム)は5戦未勝利。産駒カバーガールは3勝、現役のドグマもここまで3勝を挙げている。祖母ニュースヴァリューはシアトルソング産駒の(外)馬。パラダイスSなど6勝し、札幌スプリントSで2着した。孫のダノンプログラマーはオーロCなど7勝を挙げた。

 そして曽祖母アンティックヴァリュー(父ノーザンダンサー)の産駒には桜花賞、オークスの2冠を制したベガ、その全弟で京都記念に勝ち、天皇賞・春4着のマックロウがいる。ベガは繁殖としてもダービー馬アドマイヤベガ、セントライト記念のアドマイヤボス、朝日杯FSのほか、フェブラリーSなどダートGⅠ6勝のアドマイヤドンを産んだ。孫からも桜花賞馬ハープスターが出た。

 エルトンバローズのディープブリランテ×ブライアンズタイムの組み合わせはセダブリランテス(中山金杯、ラジオNIKKEI賞)と同じ。近年はブルードメアサイアーランキングでもベスト10圏外になってきたブライアンズタイムではあるが、無敗で南関東3冠を制し、先週のフェブラリーSでは地方馬最先着を果たしたミックファイアを出しており、長打力は健在だ。

著者:東スポ競馬編集部