ラジオNIKKEI賞2024

[GⅢラジオNIKKEI賞=2024年6月30日(日曜)3歳、福島競馬場・芝1800メートル]

 秋へ向けて賞金を加算したい馬たちが押し寄せるのがGⅢラジオNIKKEI賞(30日=福島芝1800メートル)。3歳限定戦唯一のハンデ重賞ということも相まって“混戦必至”のイメージが強いが、過去10年で単勝オッズ1桁台が9勝。実際は、素質馬がしっかり力を示すレースだ。ならばウインマクシマム。陣営がほれ込む逸材に懸けよう。

「厩舎に来た時から大きな期待を持っていました」

 ウインマクシマムに対して、デビュー前から大きな“見積もり”があったことを打ち明けるのは畠山調教師。そのワケを「牧場時代から松岡(正海)がわざわざ北海道まで乗りに行き、その時から『無事ならいいとこまで行く』という評価だった。その期待感の中で入ってきて、稽古の動きからも新馬はまず勝てるだろうと思っていた」と説明する。

 その新馬戦はアタマ差2着に惜敗し、2戦目も同じくアタマ差2着。期待値通りのスタートを切れなかったものの、3戦目で順当に勝ち上がり、GⅠホープフルS挑戦(12着)、1勝クラス快勝を経て、ダービートライアル・青葉賞へ駒を進めた。

「皐月賞も考えたけど、トライアルを挟むとタイトなローテになるし先のある馬だからね」とここでも期待の大きさを狭めることはなかったトレーナー。惜しくも5着に敗れて夢舞台への道が断たれたが、「もう少し抑えが利いていれば、もっと際どかった」としっかり敗因は分析しており、同時に「ジョッキーが行かせようとしていないのに、馬の方から勝手に行ってしまう」と課題も口にした。

 今回、夏のハンデ重賞に参戦を決めたのには、その気性面が背景にあるようだ。「福島1800メートルなら前半から行きたい馬も出てくるだろうし、馬の後ろで競馬をさせたいという意味も込めて参戦を決めた」。さらに畠山師の心中を深掘りするとある馬の名が…。「ウインブライトも、幼い頃は前へ、前へと行こうとするところがあった」。畠山厩舎で管理し、2019年に香港でGⅠを2勝(クイーンエリザベスⅡ世C、香港C)したあの名馬だ。トレーナーは同じ冠名の偉大な先輩の道程を振り返り、「若い時に教え込んだことで、古馬になってから香港でGⅠを取ることができた。この馬にもそうなってほしい」と最上級のエールを送った。

 陣営が高い将来性を見込んだ大器ウインマクシマム。このレースが偉大な“兄”の後を追う第一歩だ。

重賞タイトルを手にして秋の飛躍を狙うウインマクシマム
重賞タイトルを手にして秋の飛躍を狙うウインマクシマム

著者:東スポ競馬編集部