厚木市森の里にあるNTT先端技術総合研究所の厚木研究開発センタが開設から40周年の節目を迎えた。同センタはまだNTTが「電電公社」だった1983年に設立され、森の里の住宅街の近くに広がっている。市民にはあまり知られていないが、光を使った先端技術や人の心などをテーマに最先端技術を探るNTTの一大拠点だ。国内では厚木のセンタを中心に横須賀や京都などに研究施設がある。

15日の記念式典では岡田顕所長や来賓の山口貴裕厚木市長、甘利明衆議院議員があいさつした。

壇上では「世界一・世界初、驚きを創出」する取組みも紹介。気鋭の研究者たちが披露したのは、大規模で高速の光量子コンピュータをはじめ、光を使い高性能化するホワイトボックスサーバ技術、超高速通信用デバイス、さらにCO2を取り込んでカーボンニュートラルにも寄与する人工光合成、コンピュータによる生体内現象の再現なども。会場には人の五感の研究成果も展示。特殊な投影技術で名画モナ・リザの絵を波立つように見せ、来場者が釘付けになっていた。