鈴野加奈さん(キングレコード)の「ボランティア活動35周年チャリティーコンサート」が6月1日、伊勢原市民文化会館小ホールで開催され、歌や踊りで来場者を魅了した。主催は加奈音楽事務所夢乃会(後藤裕二会長)。

鈴野さんはボランティア活動を始めて今年で35年。これまで何度も大病を患い、生死の境をさまよったが、多くの友人らの助けを借りて生きようという力をもらい、その恩返しの意味を込めてボランティア活動を始めたという。

「一人から始まった活動も私の考えや思いをわかってくれる仲間が増え、歌を通じて多くの方々と出会うことができた」と鈴野さん。

これまで、歌と踊りのチャリティショーや健康まつり歌と踊りのショーなどを開催。伊勢原市のいずみ基金や骨髄バンク、東日本大震災で甚大な被害を受けた自身の出身地である福島県須賀川市への復興支援のための寄付、市社会福祉協議会への車いす寄贈など、多彩な支援を継続して行ってきた。

当日は鈴野さんとウイングジャパンのみずき小夜子さんとのユニット「あふりーず(大山姉妹)」の歌で開幕。テイチクエンタテインメントの半田浩二さんや美貴じゅん子さん、作曲家の宮下健治さん、数多くの作曲や編曲を手掛ける難波隆弘さんらが応援に駆け付け、花月流、岩井流、岡本流による舞踊が会に華を添えた。

また、鈴野さんが兄として慕い、昨年8月に亡くなった歌手の新川二朗さんを偲び、あふりーずや宮下さん、半田さんらが歌声を届けた。

あいさつに立った後藤会長は「最近では石川県や千葉県などで大きな地震が発生している。本日の寄付は行政の判断に委ね、被災者の支援などに役立ててもらいたい」と語った。式典では、福祉のいずみ基金への寄贈式が行われ、鈴野さんから市保健福祉部の土方哲也部長に寄付金が手渡された。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で3年間十分な活動はできなかったというが、保護猫活動や介護が必要な友人の病院への送迎などを行ってきた鈴野さん。「これからも健康で楽しく、自分たちでできることを一つひとつ活動してまいりますので応援をお願いします」と語った。