アニメーション制作会社の出版レーベルが手掛けるギャラリーやショップの機能を持った地域交流拠点「yorimichi(よりみち)」が7月1日、中島町にオープンする。本を起点に作家によるワークショップや商品販売を行う予定で、コンセプトにしている「銭湯」のような交流の場を作っていく。

拠点はテレビアニメーションなどの制作を行う株式会社横浜アニメーションラボの出版レーベルで絵本などを扱う「YAMAVICOHAUS(ヤマビコハウス)」が手掛けるもの。同社が中区から南区中島町へ移転したのを機にオフィスが入るビルの1階部分を交流の場として活用する。

yorimichiの店長を務める阿部果織さんは「本に込められた私たちの想いや制作背景、関心事など、本の中だけでは伝えることが難しかった部分をモノやコトで伝えたい」と話す。本には入り切らなかった制作プロセスやストーリーといった作家の思いを伝えるワークショップや環境に配慮した商品の販売などを予定している。

「銭湯」をイメージ

室内は銭湯をイメージした富士山が壁に大きく描かれ、商品などを置く棚には、銭湯で使われているようなタイルが貼られている。同社で編集を担当する根本峰希さんは「モノを売り買いするだけではない、銭湯のような地域交流の場所、小さな発見の場を目指したい」と話す。設計・デザインは弘明寺商店街内に拠点がある「アキナイガーデンスタジオ」が担当した。

6月9日からプレオープン企画として銭湯をテーマに集まったクリエイターや企業のグッズ販売やワークショップを始めた。プレ企画は16〜18日と23、24日の正午から午後6時。7月の本オープン以降は金〜日曜日の同時間帯に開所する。

阿部さんは「近所の方はもちろん、横浜の中心部からそれほど離れていない場所だけに、クリエイターや若い人にも来てもらえる工夫をしたい」と話す。所在地は中島町2の45(横浜中島郵便局そば)。詳細は【電話】045・742・6355。