鶴見大学(横浜市)の元木章博教授とゼミ生が11月24日に平塚盲学校(萩庭圭子校長)を訪問し、3Dプリンターで印刷した同校校舎の模型を寄贈した。

3D模型は視覚障害者の情報保障活動の一環として、同大文学部4年生の三日市莉理さんが制作。コンピューター上でブロックを積み上げるようにモデリングし、そのデータをもとにプラスチックのフィラメントを溶かして成型する。縮尺の変更や複製が容易で触れても壊れにくい上、従来の教材用の模型に比べ安価に制作できる。

当日は同校の生徒の約半数にあたる18人が授業の合間を縫って展示室を訪問し、元木教授の3D技術の説明を受けながら模型を触察した。森子恵有さん(高1)は「校舎の煙突がこんなに高いとは知らなかった。見えなくても想像が広がる」と感想を話した。

萩庭校長は「自分が通う学校の全体像を知ることは貴重な体験」と感謝を述べ、元木教授は「視覚障害者にとって建築物などの全体像を捉えるのは困難。3D模型がその”知りたい”に応える手助けになれば」と思いを語った。