稗原小学校父の会パワーズ(平部憲一代表)は11月25日、「ひえばらキャンプ」と銘打った防災イベントを同校で開催した。4年ぶりに宿泊体験を実施。キャンプファイヤーには人型の造形物「バーニングマン」が登場し、参加者の願いを込めて燃やされた。

同キャンプは、地域の触れ合いを目的に、2008年に初開催された。10年からは、警察や消防などの協力を得て、地域防災力の向上にも努めている。

15回目となる今回は、親子など約100人が参加。起震車に乗り込んだ男性グループは、震度4〜7の揺れに驚いた表情で「立っていられない。自宅の備えを強化しないといけない」と話した。会場には神奈川県内で1台しかないという「交通安全教育車」も設置され、参加者は、運転の疑似体験や反射神経測定などを行った。

メインイベントは、米国の祭典「バーニングマン」を模したキャンプファイヤーだ。本場のイベントに4回参加している嘉悦基光さん(47)が、キャンプリーダーとして初企画。嘉悦さんは「新しい友人を作るという意味がある」と思いを込めた。高さ約2・5mの木製造形物が燃やされ、花火が上がると、各所から「きれい」と歓声が上がった。

4年ぶり宿泊体験

災害を想定した学校での宿泊は4年ぶりで20人が体験。父の会は訓練として、宮前区役所から災害時用のダンボールベッドを借りて、制作も行った。肝試しも楽しんだ参加者は、「防災キャンプ飯」を食べ、寝袋と毛布で床に就いた。

平部代表は「家庭での防災の備えに役立ててほしい」と話した。