川尻小学校(大内敏行校長)で2月21日、1年生の生活科の授業で「牛とのふれあい学習」が行われた。同校で同学習が開かれたのは初めて。

生き物とふれあう活動を通して生き物への関心と愛着を深め、それらの成長や命の尊さ、温かさを知るのが目的。同校の創立150周年記念事業の一環として、「子どもたちに思い出に残る体験を」と実施されたもので、JA神奈川つくいの酪農運営委員会(井上敦巳委員長)のメンバーがこれに協力した。

この日、同校を訪れたのは寸沢嵐で酪農業を営む山口重久さんが育てる乳牛・えだまめちゃん(ホルスタイン)と、生後約3カ月の子牛(メス)の2頭。3グループに分かれて順番に、牛の体や牛乳ができるまでの工程についてパネルで学んだり、牛の乳に似せた器具での模擬搾乳体験や、実際に子牛の心音を確かめるなどの作業を行った。

「あたたかい」

獣医師の指導のもと、子牛とふれあいながら、聴診器を使って牛の心音を聞いた児童からは「ふわふわして気持ち良かった」「あたたかい」「どっくんどっくんと音が聞こえた」などの感想が聞かれた。

最後に、委員会のメンバーが児童たちの目の前で電動搾乳機を使って乳牛から乳を搾る様子を見せると、吹き出すように出る生乳の勢いに「すごい」「はやーい」など、驚きの声をあげる児童の姿も。大内校長は「酪農家やJAの皆さんにご協力いただき、子どもたちにとって『命と食のつながり』について関心を高める貴重な体験になったと思う」と話した。