昨年8月から道路供用が始まっている「宮内新横浜線」(子母口工区)。このうち旧道(県道子母口綱島線)との合流地点となっているポイントに信号と横断歩道が移設され、3月11日の夕方から運用されている。

「宮内新横浜線」(子母口工区)は、武蔵新城駅方面からライフ子母口店方面に向かう先の道路名称。供用が始まる前までは、尻手黒川道路で突き当りとなっていたが、新横浜方面に245m延長した事で十字路となり「子母口旭田」という交差点名称が新たに設定された。

一方、新設区間のうち、新横浜方面の終点地点は旧道(県道子母口綱島線)との合流ポイントには当初信号がなく、旧道側に一時停止等の規制もなかったため、新設道路の供用に慣れないドライバーが、これまでの「一本道の感覚」で合流地点へ飛び出してしまうケースが頻出。事故への懸念が高まっていた。

「新設5年」を短縮

この合流ポイントを交差点化し、信号機を「新設」するためには、行政機関や警察などへの申請を経て約5年もの期間が必要となる事から、道路近隣の町内会や自治会長などで構成される「世話人会」では、早期の安全確保に向けて各方面への陳情などを実施。その結果、合流地点から少し先にある「鷹巣橋」近くの信号と横断歩道などを「移設」する事で今回、道路供用から約半年で合流ポイントへの信号等の設置に漕ぎつけた。

しかし、鷹巣橋付近の信号機や横断歩道は、子母口小学校や東橘中学校の通学路として利用されてきたため、生徒や児童の保護者からは遠回りを余儀なくされる新通学路の利便性に対する不満の声も。世話人会の代表を務める中島和夫さん(子母口南町内会長)は道路供用開始時、本紙取材に対し「既存の信号と横断歩道がなくなることで、不便になる方がいるのは重々承知しているが、まずは喫緊の安全確保の策をとり鷹巣橋近くの信号や横断歩道については、新設道路の交通量などをしっかりと調査した上で『復活』を行政側に働きかけていきたい」などとコメント。近隣住民へ理解を呼び掛けている。