旧上瀬谷通信施設で開かれる国際園芸博覧会(GREEN×EXPO2027)の公式マスコットキャラクターが3月19日に発表された。映像・アートディレクターの牧野惇(あつし)さんがデザインしたもので、「自然や地球との新たな関係を育むコミュニケーター」として機運醸成などで活躍していく。

地球のような姿をしている公式マスコットは植物や生き物の力、気持ちを感じ取り人間に伝える「精霊」。自然の感情を分かりやすく伝えられるようにと、中央の核はハートの形をしている。地球がきれいだとうれしくなり花を咲かせ、汚れていると悲しくなって元気がなくなるという。

(公社)2027年国際園芸博覧会協会ではマスコット選定にあたり、指名コンペティションや知的財産権関連調査などを実施。最終候補3点に関する市民意見募集の結果も踏まえて、牧野さんの作品を選んだ。

発表会は園芸博の開催3年前に合わせて都内で行われた。「選ばれて驚きました。大変光栄です」と牧野さん。「植物や自然の感情が可視化され、私たちに伝わるようなキャラクターを目指しました」とデザインに込めた想いも説明した。俳優で公式アンバサダーの芦田愛菜さんはマスコットについて、「私たちが地球の未来を考えるきっかけを与えてくれます」とコメント。選考委員会の森本千絵副委員長は「なかのハートが喜んでくれるように、自然を大切にしたいと思えるマスコット。選考委員全員が賛成できるデザインでした」と称えた。

名前を募集

同協会では4月8日(月)正午までマスコットの名前を募集している。年齢や経歴などに関係なく応募でき、最優秀作品には賞金30万円が贈られる。応募は専用サイト(https://expo2027yokohama-name.jp/)から。

企業向けフォーラムも

19日は民間企業などが参加する共創フォーラムも同時開催。推進組織「GREEN×EXPOラボ」のチェアパーソンで造園家の涌井史郎さんと芦田さんによるトークイベントがあり、2人は気候変動や大気汚染などによる地球環境の限界(プラネタリー・バウンダリー)や、上瀬谷の自然を生かした会場づくりなどについて意見を交わした。

フォーラムでは同協会職員が、再生可能エネルギーや食と農、生態系、暮らしなどをテーマにした展示・体験の共創事業「Village(ヴィレッジ)」などについて説明。協賛などについても紹介し、企業関係者らに出展を呼びかけた。