栄区の区の木「桜」──。栄区の桜の名所「いたち川プロムナード」の泪橋から天神橋間の減少した桜を、以前の姿に戻そうと栄土木事務所は、キックオフイベントとなる桜の木の植樹式を3月15日に泪橋付近で、本郷台小児童や区役所らと協力して実施した。

いたち川の泪橋(警察学校入り口付近)から天神橋までの約700mの間には城山橋付近のソメイヨシノや、栄区役所裏側のヨコハマヒザクラなど最盛期は50本程度の桜の木が植わっていた。桜の開花時期に合わせていたち川沿いの区役所周辺と城山橋付近でライトアップがされるなど名所として多くの人が楽しみにしているスポットだ。

3年で15本伐採

同エリアでは2023年度に土木事務所が管理する10本の木を伐採し、8本を剪定するなど全体の本数が減少している。さらに、21年度、22年度に伐採した5本を合わせると同事務所が管理する桜の木33本のうち、現在は18本となり半数近くを伐採したことになる。伐採したのは樹木医が診断し、木の幹が空洞化するベッコウタケが発生しているものや枯れて花が咲かない木などが主で、老齢化が進み倒木の危険性もあるという。

「元の姿に」

栄土木事務所は名所復活のスタートとして本郷台小6年生らと協力して15日、泪橋付近にヨウコウとウミネコという桜の木2本を植樹した。ソメイヨシノより病気に強い品種を児童らと植え、代表児童が水をあげた。

宍戸由範所長は「古くなった木を安全のために切り、少しずつ桜の木が減っている。(植樹した2本を)しっかり育てて、桜の木を増やしていきたい」と話す。

桜の名所復活はGREEN×EXPO2027の開催に向けた機運醸成の一環で開催された。

2024年度に栄土木事務所は、植栽計画を立て、今後の方針を決める予定だ。同事務所担当者は「(栄区の桜の名所として)元の姿に戻せるようにしたい」と語る。