茅ヶ崎市は老朽化した消防団車両の更新を進めており、2023年度からの3カ年で17台を導入する。3月9日、4つの分団に新型の小型動力ポンプ付積載車が配備されるなど今年度は6台の運用が始まった。市消防本部では「新型車が団員確保の一助にもなれば」と話す。

茅ヶ崎市消防団は現在、消防団本部と茅ヶ崎、鶴嶺、松林、小出の4地区22分団がある。

車両は各分団が使用する「器具置き場」1カ所につき1台が配備されており、市内では31台が運用されている。

しかしその多くが導入から20〜30年が経過。なかにはギアがマニュアル仕様だったり、エアコンがついていない車両もあるという。

3年で17台配備へ

そこで市は、14年度に3台、15年度に2台を導入するなど、車両の更新を進めてきた。その後は財政難などもあって停滞していたが、23年度から3年かけて新たに17台を導入することを決めた。

今年度は約9700万円をかけて6台を導入。新車両は全車オートマチック車で、ホースの径が65mmから50mmへと細くなったことで取り回しがしやすくなるほか、これまで数人がかりで行っていたポンプの上げ下ろしを電動で1人でも行えるようになるなど、操作性を向上させている。

3月に新型車が配備されたのは5分団下町地区(茅ヶ崎地区)、10分団今宿地区(鶴嶺地区)、15分団下赤地区(松林地区)、19分団下寺尾地区(小出地区)。また9分団新田地区(鶴嶺地区)と19分団行谷地区(小出地区)では昨年12月から、軽自動車タイプの運用が始まっている。

市内の消防団員数は23年4月1日時点で398人(定員427)。充足率93・2%は県下で5位と低くはないが、団員の平均年齢は46・6歳と、全国平均の43・6歳と比べると3歳上回るなど、高齢化も進んでいるという。

市消防本部では「新しい車両を導入することで、団員の減少や高齢化に対応するとともに、現役団員のモチベーションアップにもつながれば」と話している。