横綱照ノ富士関から横浜の子どもたちへ「すもう場」(土俵)が寄贈されることになり、4月8日、照ノ富士関から山中竹春横浜市長に目録が手渡された。「すもう場」は新横浜公園に整備され、完成すると、市の公園内にある唯一の「すもう場」となる。

照ノ富士関から市に寄贈されるのは屋根付きの「すもう場」。目録贈呈時、照ノ富士関は相撲の競技人口が減ってきていることに言及し、「相撲に興味を持つ子どもが増えてほしい」という思いで寄贈を申し出た。

この申し出に対して横浜市は、相撲をはじめとするスポーツの振興、子どもたちの健やかな成長への寄与、市内の公園の魅力向上を図ることを目的に、寄贈を受け入れることになった。

山中市長に目録を手渡した照ノ富士関は、「横浜市が温かく受け入れてくれた」と感謝を口にし、以前から自身の後援会とともに考えていた「すもう場」の寄贈について、「一つでも叶えられたことが心から嬉しい」と笑みを浮かべた。

山中市長は、「初めての寄贈先として横浜を選んでいただいて感謝。子どもたちの成長や交流の場にもなる」と嬉しそうな表情で応じた。また、サッカーや陸上、野球などのスポーツが盛んに行われる新横浜公園に整備されることに、「相撲にも新しく興味を持つ子どもたちが増え、相撲熱がさらに盛り上がっていくだろう」と期待を膨らませた。

「すもう場」は、今年度中の完成と供用開始が予定されている。

「いずれ関取が」

港北区内では、大相撲横浜アリーナ場所や綱島子どもすもう大会、相撲資料展示が行われるなど、各地で相撲に関するさまざまな行事が実施されている。新横浜公園の「すもう場」が完成されると、大会会場などとしての活用方法が想定されている。

「近くにある『すもう場』で遊んで相撲に興味を持ち、詳しく調べるようになる子どもや、そこからプロを目指す子どもが出てくれば。いずれ強い関取が出ることを楽しみにしている」と未来の力士誕生に期待を込めた照ノ富士関。「機会があれば部屋の人たちを集めて、できる限り『すもう場』に顔を出して子どもたちと触れ合いたい」と続けた。

照ノ富士関は今後も各地にある自身の後援会と相談し協力しながら、多くの子どもたちが相撲に触れ合う機会を増やすために、横浜をはじめ、全国に「すもう場」を広げていく予定だ。