本町田に古くから伝わる詩「本町田行進曲」に曲と振付をつけて盆踊りとして普及させようと同地域の歴史・文化研究を行う団体が活動を始めた。今月18日(木)に初披露する予定で、メンバーのひとりは「多くの人に楽曲の存在を知ってもらいたい。みなさんに踊ってもらえるものになれば」と話す。

「本町田行進曲」は、関東大震災が発生した1923年当時、町田町長を務めていた若林文平氏が作詞し、未発表となっていた詩。2017年に発行された本町田の郷土史編集の過程でその存在が発見されたものの、世間に知られる機会はこれまでほとんどなかった。

しかし昨年、本町田地域周辺の文化・歴史研究を行ってきた4団体が統合し、「チーム本町田1582」として発足すると、「この地域の財産とも言える詞を使って、街の人たちが参加できる盆踊りをつくることはできないか」という声が会長の佐藤初志さんを中心に持ち上がり、本町田行進曲の盆踊り化を目指すようになったという。

18日にイベント

以来、チーム本町田1582によって、作曲、振付づくりが進み、18日には、同会のイベント内で一般公開されることが決定。今夏にも地域の盆踊り会場で順次披露される予定という。

同会の越水淳さんは「盆踊りを通して、多くの人に曲の存在を知ってもらいたい。いずれは子どもたちにも覚えて踊ってもらい、地元を盛り上げるものになれば」と意気込んでいる。

縄文時代から

縄文・弥生時代の住居跡が発掘されるなど、古くから人々の活動拠点となってきたとされる本町田地域。1582年に町田村から原町田が分村独立し、元の町田村に「本」がついて現在の本町田という地名が誕生した歴史をもつ。

そんな街が生まれた年を名称に入れたチーム本町田1582の丹田公和さんは「この年は本能寺の変があった年。そんな興味深い所以もあり、本町田には歴史好きな人が多いように感じる」と笑顔をみせる。

そして、「チームが発足し、多くの人たちとつながれた。作曲・資料作り・ロゴデザインなど、各分野で長けているメンバーが存在し、分担しながら活動できている」と振り返り、「まだ1年経っていないが、様々な活動ができ楽しい。今回の盆踊りの企画を皮切りに今後も活動の幅を広げていければ」と話している。