川崎にゆかりのある歴史や人物を劇化する「川崎郷土・市民劇」が5月に2会場で上演される。

同劇は2006年に市民文化の向上、まちづくり推進を目指してスタート。9回目の今回は市制100周年を記念し『百年への贈り物川崎市誕生ものがたり』を上演する。主人公で、のちに初代川崎市長となる石井泰助氏は、約100年前、赤痢などの伝染病に苦しむ住民に「きれいな水を」と浄水場建設に奮闘。工業都市・川崎を目指して力を注ぐ姿を描き、市がどのように誕生したのかを伝える。作品は、劇作家・小川信夫さんが手掛けた。石井氏の役を多摩区在住の高橋宏和さん=人物風土記で紹介=が演じる。高橋さんは石井氏を「未来がよくなると信じて川崎を愛した人」と評し、「地元愛を感じられる舞台に」と意気込む。同劇上演実行委員会の委員長を務める藤嶋とみ子さんは「工場誘致や水道事業など、夢を追い求めた石井氏の物語を多くの市民に知ってもらえたら」と話す。

公演は5月11日(土)、12日(日)午後2時多摩市民館、18日(土)午前11時と午後4時、19日(日)2時から幸市民館で。指定席(前売りのみ)3500円、一般自由席3千円、障害者や小学生から大学生は自由席1千円。当日は各300円増。(問)【電話】044・544・3711