FMヨコハマのラジオDJとして活躍中の光邦さん。ここ数年は、小田原市をたびたび訪れているという。小田原市に感じている魅力やまちづくりへの思いについて聞いた(聞き手/タウンニュース社野口康英)。

--主に横浜で活動されているイメージですが小田原に来る理由は。

「担当の番組『ちょうどいいラジオ』に出演している中川正秀専務の会社((株)中川工務店)が小田原市にあって、一緒に仕事をさせてもらっています。プロデュースした覇魂(ばっこん)光邦ハウスは小田原市曽比ですし、1年のうち150日くらいは来ていますよ」

--神奈川をよく知る光邦さんが考える小田原市の魅力は。

「よく来ていると言っても街中に行くのは、ほどんどは仕事の後に夜の街に行くくらいですが(笑)。小田原は散策してみるといろんな発見がありますね。この前は、古い薬屋さんをのぞいたら素敵な可愛いトートバッグがあって思わず買っちゃいました。最近は、海外でも配信されるドラマに小田原城が映ったり風魔忍者が登場したり。たまたま見て、オオッってうれしくなるくらい愛着を感じています。インバウンドの観光客ももっと増えるんじゃないですか」

--その他には、何かありますか。

「まちの密度がちょうどいいって感じます。人とか建物がギュウギュウじゃないし、なんだか時間にもゆとりがある。お店の人との会話も楽しいですね。ふらっと立ち寄ったお店が実は100年以上の歴史があるとか、美味しいご飯屋さんを教えてくれたりとか。僕は目的地が無いとジョギングもウォーキングもできないんですが、小田原はもっと歩いて”発掘”したい。探せば何かに出会えそうなワクワク感がありますね」

”自分事”としてまずはアクション

--今日は小田原駅から小田原城を経由して、報徳二宮神社のきんじろうカフェにいます。

「こちらの神社でゆっくり過ごすのは初めてかも。境内の看板に二宮尊徳の教えがありましたが、『経済なき道徳は戯言(たわごと)であり、道徳なき経済は犯罪である』ってあって、凄いなと。経済も道徳も両方とも大切って、SDGsや持続可能性の視点から考えても、今こそ刺さりますね」

--持続可能といえば、『まちづくり』にもつながるテーマです。光邦さんは積極的に発言されていますね。

「僕は横浜に住んでいるんですけど、横浜の人って横浜が好きで誇りを持っている。小田原の人もそうだと思います。やっぱりみんなが関心を持つことだと思います。まちは人がつくるもの。積極的か消極的かは別にして、これまでのみんなの『合意』で今のまちの姿がある。未来はこうありたいんだ、守っていくんだ、変えるんだと、多くの人が”自分事”として考えることが大切だと思います」

--「選挙に行こう」という発信もしていますね。小田原市では5月に市長選挙があります。

「国会議員の『政治と金』の問題とかの報道を見ると、皆さんは怒って呆れて、政治に対して諦めてしまう。もしかすると、そういう風にメディアがしているんじゃないかと、メディアに関わる人間として考えますね。自分の1票を入れたってしょうがないよと。でもそうなると、一部の人のやりたいようにやられてしまいかねない。本当、みんなが立ち上がらなきゃいけないですよ。政治は難しいって前提があるかもしれません。でも(立候補予定者の)発言や考えに触れ、もし分からなくってもまずはアクション(投票)すればいい。そのアクションが、自分の意識も政治も変えていくんじゃないかと思っています」(了)