毎週土曜日、大井町の生涯学習センターで中学生に英語を教える水野修身(おさみ)さん。中学校教員などの経験を生かしたいと、町の「学びおおいサポーター制度」に登録し講座をスタート。今年で2年目を迎えた。

大井町の「学びおおいサポーター制度」は、豊かな知識や技術を持つ人が、指導者・講師希望として登録。行政などが、登録者に合わせて受講者の募集を行い、自主講座等を開催するもの。

水野さんは、元湘光中学校教諭で防衛大学校の教授なども務めた。80歳を過ぎたころ「何か地域貢献できることはないか」と探していた折に、サポーター制度を知り、町に講座の開講を打診したという。

2年目の今年度は9人が受講している。カードなど視覚的・遊び感覚も取り入れながら、生徒が苦手意識を持たず、興味を持つような授業を心がける。このほか、定期テストの問題練習も行う。「英語は学問というより言語であり、コミュニケーションツールの一つとして楽しむもの。つづりなどにも意味があるので、そうした仕組みを分かりやすく伝えていきたい」と話す。

これに続くように、町内在住の元高校教師の橋本芳紀さんは、数学を教えている。水野さんの講座を知り「自身も地元に貢献できるなら」と昨年、町に申し出た。

町の担当者は「地域のこどもたちのために、自主的に学びの機会を作って頂いていることに大変感謝しています」と話している。