ガス給湯器の「点検商法」に関する相談が厚木市内で増加傾向にある。「点検商法」は電話や訪問で給湯器の無料点検を持ちかけ、点検後に費用を請求したり、「古くて危険だから」と不安をあおり交換を迫るもの。関係団体では注意を呼び掛ける。

厚木市消費者センターによると2019年度に1件だったガス給湯器に関する相談件数が23年度には25件と増加している。

厚木市内でガスを供給する厚木ガス(株)でも、23年3月から24年4月までに顧客からの相談件数が108件。担当者は「過去に類を見ない相談件数だ」と話す。また、県LPガス協会厚木支部の会員企業にも顧客から「給湯器の点検をさせて頂いています。いついつに伺います。という電話がきたけれど、お宅の会社ですか」といった問い合わせが増えているという。

厚木ガス(株)では点検や交換業務などで訪問する際には、必ず身分を証明する「社員証」や「委託員証」を携行している。またガス設備の定期点検は事前に案内状をポストに投函し「点検費用を請求することはない」とホームページなどで注意喚起している。県LPガス協会厚木支部の鈴木慎三支部長は「頼んでいなければきっぱり断り、巻き込まれないよう気を付けてほしい」と話した。

消費生活や契約に関するトラブルの相談は厚木市消費生活センター【電話】046・294・5800、消費者ホットライン局番なしの188へ。