電気工事・管工事などを手掛けるメルビック電工株式会社=新子安=はこのほど、小中学生野球ボーイズリーグの大会で協賛企業を務めることになった。5月25日(土)に開幕する大会名は、「メルビック杯争奪第55回日本少年野球選手権大会神奈川県支部予選」。こうした大会で企業がスポンサーを務めることは珍しいことだという。

きっかけは、同じ神奈川工業会青年部会に加盟するネジ全般の加工や工具の販売を行う株式会社内田ボールト=同=取締役部長の曽我圭介さん。監督経験もありリーグに関わる曽我さんから、これまでは各チームの参加費用などで、会場費や審判などの人件費を賄い大会を運営していることを聞き、「子どもたちや保護者を応援したい」(メルビック電工管理本部長・田中秀一さん)との思いで協賛を決定。内田ボールトを含む同部会の企業11社も応援企業に名を連ねている。

今大会では、通常は登録メンバー25人のみに贈られる金・銀メダルが監督・コーチも含む全メンバーに贈呈される。またこれまでは、全国出場2校が決定すると決勝戦は開催されなかったが、今回は「メルビック杯争奪」ということで実施。1回戦敗退チームを含む全チームを対象に優秀選手賞も設けられる。曽我さんは、「資金援助があるからこそ実現できた。『全員が主役の大会』として、思いっきりプレーしてほしい」と話す。

メルビック杯設立の背景には、次世代の担い手育成という社会課題もある。「地域のものづくり企業は、まずは名前を知ってもらうことも非常に大切。長く愛される大会にして、メルビックの名前を身近に感じてもらいたい」と田中さん。「将来、メルビック杯に出場した子が入社してくれたり、それこそプロ野球の世界で活躍してくれたりしたらこんなに嬉しいことはないね」と夢を語った。

大会には、県内の小学生2チーム・中学生28チームが出場。開会式は5月25日(土)サーティーフォー保土ケ谷球場で開催。決勝戦・閉会式は、6月22日(土)に横浜薬科大スタジアムで行われる。