三浦一族の興亡を偲ぶ「道寸祭り」が5月19日、荒井浜海岸で開かれた。47回目を迎えた今年も供養祭の後、平安末期から鎌倉、室町にかけて流行した「流鏑馬」「犬追物」と並ぶ三大古弓馬術「笠懸」が関東で唯一披露され、約2千人の来場者が見守った。

笠懸は、源頼朝が三崎を訪れた際、三浦義澄や和田義盛などが競い合うように、砂浜を駆け抜ける馬上から的を狙って矢を射ったとされ、三浦一族の”お家芸”として長く伝えられてきた。

小雨がぱらついた当日は、大日本弓馬会(鎌倉市)に所属する男女9人が馬に乗り、約140mある砂浜を疾走。50cm四方の的を真横から、30cm四方の的を斜め上から矢を放ち、「パン」という音とともに命中すると射手に拍手が送られた。

開始の合図や的の付け替えなどを担う「諸役」は、明治大学・県立三浦初声高校の学生、小網代区の住民らが務めた。