厚木市船子の三島遼大さん(17・伊勢原高校3年)が、5月11日と12日に横浜国際プールで開催されたフィンスイミング日本選手権で、ユース日本記録を出した。

三島さんは男子200mJビーフィンのクラスに出場、大学生などのシニア選手勢に混ざって泳ぎきり、1分49秒94の記録が出た瞬間「おっしゃー」と声を上げて喜びを爆発させた。

この種目はシュノーケルも使用でき、足にフィンを着けてドルフィンキックなどで進むハイスピードな水泳種目。全身を使う競泳に比べ、腹筋を集中的に使う。「いつもきついのは後半ですね。根性で耐えます」。スタート前には体中を叩いて自分に喝を入れる。

小学生の頃からスイミングに通い、5年生の時に秦野の神奈中スイミングでフィンスイミングに出会い、スピードに魅了された。コロナ禍では練習場所のプールが閉鎖され、自宅庭に小さな仮設プールを置き、ひもで体を結んで泳ぎ続けた事も。高校に入ってからは受験によるブランクの影響で成果の出ないスランプが続いた。大会で抜かれるたびに母の和枝さんと反省会を重ねた。

努力が実を結び、昨年は国内の選考基準をクリアしてエジプト・カイロの世界大会に出場。上位からは大きく離されたものの「海外選手との体格差などが分かった」と刺激を受けた。現在は同スイミングスクールで練習し、ふれあいプラザ(金田)のトレーニングルームに通う。憧れは国内トップスイマーの前島遼太選手。「学生の大会でも良い成績を残したい」と先を見すえている。