学生三大駅伝の一つ、全日本大学駅伝の関東地区選考会が6月23日に相模原ギオンスタジアムで行われた。神奈川大学陸上競技部駅伝チームは参加20校中7位となり、11月の本大会への出場を2大会ぶりに決めた。

予選会は1万m4組8人の各校合計タイムを競い、上位7校に本選出場権が与えられる。神大は1組でトップ、2組目で2位と好調な滑り出しを見せ、3組目で8位となるも、最終4組目で明治大学とのタイム差をひっくり返し、7位でフィニッシュ。見事伊勢路への切符をたぐり寄せた。

ピーキングに成功

神大は駅伝チームを長年率いた大後栄治監督が年初に勇退。大後さんの教え子でもある中野剛コーチが今年から監督に昇格し、初の学生三大駅伝挑戦となった。

予選会に向けては「蒸し暑い中、ペースメーカーのいない駆け引きのレースという事で『速さより強さ』をテーマに準備をしてきた」と中野監督。例年よりも実戦に近い形での練習を多く取り入れ、調子のピークがずれ込まないよう、「攻める練習と無難に終わる練習の使い分け」を選手にも意識させたという。

予選突破につながった要因としては「前半2組を上位で終了でき、後半2組が賭けのレースをしなくて済んだこと」を挙げる。「『余裕があればラスト2千m、ラスト5周、ラスト5分は勝負に出る』という事を伝えていたが、学生がそれを理解して実行してくれた」と振り返った。

シード権目標

11月の本戦に向けて、中野監督は「やっと大きな大会で駅伝が出来るので楽しみ。出場するからにはシードを目標にレースを進めたい。学生にはどのポジションにいても、攻める気持ちが自分たちを進化させると思って走ってもらいたい」と意気込みを語った。

最終4組で個人17位となり、部内トップのタイムを記録した宮本陽叶さん(3年)は「昨年、一昨年とできなかった、『全日本と箱根の両駅伝に出場する』ことを目標に、夏合宿で強くなって、後期シーズンはチームに少しでも貢献できるように頑張ります」と語った。

本大会は11月3日

毎年11月第1日曜日に開催される全日本大学駅伝は出雲駅伝、箱根駅伝とともに学生三大駅伝と呼ばれ、名古屋・熱田神宮―三重・伊勢神宮8区間の106・8Kmがコース。シード校や全国8地区の選考会を突破した代表25校と、オープン参加の日本学連選抜、東海学連選抜の計27チームが大学駅伝日本一を競う。