もし、「あの人」が自信にあふれているように見えたとしたら、それは本当に自信があるのではなく、自信があるように見せているだけです。どんなリーダーでも、本当に自信のある人はいません。

自信が持てないのは、正解のない提案をしようとしているからです。仕事には、ルーティンワークとクリエイティブワークの2つがあります。例えばスーパーのレジ打ちという仕事はマニュアル化されていて、ルーティンがはっきり決まっています。

一方で、昨日と同じことをするのではなく、正解のないこと、新しいことに挑戦し続ける仕事があります。クリエイティブワークです。一般的にデザインなどの仕事を指しますが、ここでは単に創造的な仕事という意味です。

クリエイティブワークには答えがない

例えば、「お客様に喜んでもらうこと」を目的にします。すると、スーパーではクリスマスイベントや、年に一度の赤字覚悟の大安売りを企画したりしますが、こういう仕事はルーティンではありません。その目的を達するための方法が無数にあって、しかも最終的なゴールもないからです。「お客様に喜んでもらうこと」に正解はありません。

人に何かを提案するというのは、基本的にはクリエイティブワークです。そして、クリエイティブワークには答えがないので、つねに不安です。

ですから、実は「あの人」も、本当の意味で自信があるわけではないのです。みんな、不安になりながら、仮説を立てて、一生懸命その道を信じて走っているだけです。

だから、完璧なアイデアが出せないと、悲観的になる必要はまったくありませんし、自信をなくす必要もありません。

自信がないのはみんな同じです。だからこそ、自信があるように振る舞うしかないのです。自信のなさが、外から透けて見えると、相手は心配になってそのアイデアの欠点に注意が向いてしまうからです。自信があるように見える話し方を心がけましょう。

著者:蔭山 洋介