というわけで、理3の学生は、彼のように「楽をしたい」という考えを持っている人がとても多い印象を受けます。

例えばどんな勉強をしていても、「この勉強、意味あるのかな?」と考えるのです。

30分勉強するにしても、普通は「とにかく数学を頑張ろう」と考える人が多いわけですが、理3の学生は「この30分に意味はあるのかな? ちゃんと効果が上がっているのかな? 無駄な勉強をしていないかな?」というように考えるのです。

もし効果がないのであれば、すぐにやめて、ほかに効果が出る勉強に切り替えます。

理3合格者は勉強時間が長くない

また、理3に合格している人の多くは、勉強時間があまり長くありません。

理3以外に関して言えば、東大に合格した多くの人は、やはり長時間勉強しています。休日に1日15時間勉強して東大に合格した、という人も多いです。

一方で理3の学生の場合は、机に向かう時間自体は1日8時間くらいだった、という人のほうが多いです。ほかの人よりも勉強時間を短くして、「8時間しか机の前には座らない」と決めたうえで、その勉強の質を高めよう、と考えているようです。

ちなみに、勉強時間を短くした分、遊んでいたわけではないようです。「夜の時間は、好きな本を読んでいた」というような人も多いです。

理系の論文を読むのが好きだとか、理系だけど世界史が好きで世界史の本を読み漁っていたとか、そんなふうに語る人が多く、遊びと勉強の境目が曖昧な印象を受けました。

どこまで参考にできるかは、人それぞれだと思いますが、「面倒臭い」と思うこと自体は悪いことではないのかもしれません。「長時間勉強しているのに、なんで結果が出ないんだ」と悩んでいる人は、時間をかけずに結果を出すにはどうすればいいか? と考えるようにしてみてください。

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著者:西岡 壱誠