西岡:逆に言うと、それ以外の期間はずっと高校生活とアイドル、そして「受験生」のすべてをこなしていたわけですよね。大変でしたよね?

山崎:すごく大変だった記憶はあります。それこそ、高校時代は、休み時間に課題をやったり、休んでしまった分のノートを借りたり、先生にも質問をしにいったりしていました。アイドルとしてのお仕事中も、移動の時間や休憩時間を使って、ずっと単語帳を見ながら勉強していました。

西岡:途中で受験勉強をやめようとは、思わなかったですか?

山崎:不思議と途中でやめようと思ったことはなかったですね。自分でやる前から可能性をつぶすのは嫌だったんです。

やってもいないのに、最初から諦めるという選択肢は、自分の中にはありませんでした。逆に『やってみてダメだったらやめよう』という気持ちでしたね。

アイドルも受験も今しかできない

西岡:その原動力はどんなものだったのでしょうか?なぜそこまでして受験をされたのでしょうか?

山崎怜奈 ドラゴン桜 西岡壱誠 山崎怜奈さん(写真:マウントケープ提供)

山崎:運を無駄にしたくない、という感覚が強かったのかもしれません。いい環境で働ける縁・タイミングは得がたいものですし、行きたい大学に出会う縁・タイミングもまた、なかなか得られないものだと思います。

私の場合は、そのタイミングが同時に来たんだろうな、と考えていました。アイドルも今しかできないし、大学受験だって今しかできない。だからこそ、とにかく両方、全力でやってみようと思った、というのが素直な感覚なのかなと思います。

西岡:ドラゴン桜でも、『運に乗れ』という言葉が出てきます。本当は恵まれた縁があるのに、それに気が付いていない生徒に対して、桜木先生が声を掛けるのです。

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