「会話が盛り上がらない」「すぐ相手を怒らせる」「落ち込みやすい」……。人間関係において、そんな悩みを抱える人は少なくないだろう。しかし、ちょっとした発想の転換で、物事のとらえ方がまるで変わってくることがある。著述家の真山知幸氏が上梓した『「神回答」大全 人生のピンチを乗り切る著名人の最強アンサー100』を一部抜粋・再構成し、人生の風景が変わる「神回答」を紹介したい。

名言には2種類のタイプがある

私はこれまで60冊以上、偉人や名言の本を書いてきた。そのため、インタビューや取材で「名言とは?」という質問を投げかけられることが少なくない。

そんなとき、名言の定義について、いつも次のように答えている。

「名言とは、人生の風景が変わる言葉です」

その言葉に触れる前とあとで、まったく状況は変わっていないのに、気持ちをまるで変えてくれる。それこそが「名言の効用」だといえるだろう。

そんな名言には、2つのタイプがある。1つは「一人の思考から生み出された言葉」だ。名言集やカレンダーなどで収録される名言の多くは、このタイプだ。

そして、もう1つが、「会話のやりとりから発せられた言葉」である。後者こそが、いわゆる「神回答」と呼ばれるもので、ときには本人も意図していない言葉さえ生まれることがある。「神回答」の魅力は何といっても「即興性」と「化学反応」だろう。

このたび上梓した『「神回答」大全 人生のピンチを乗り切る著名人の最強アンサー100』で書いたように、神回答には8つの効果があると、私は考えている。

今回は、そのなかから「人間関係を円滑にする」という効果を持つ神回答を3つご紹介したい。第一線で活躍する著名人による言葉だが、自分ならばどんなふうに活用できそうか。言葉のエッセンスを考えながら、読んでいただけるとなおよいだろう。