「根拠なき株価上昇」を正当化するヤバイ市場 企業収益も世界情勢も暗くなるばかりだ

「根拠なき株価上昇」を正当化するヤバイ市場 企業収益も世界情勢も暗くなるばかりだ

アメリカの株式市場や米ドル市況は、先週も結局は「トランポリン相場」だった。トランプ政権の米中通商交渉の行方を巡って、諸報道による観測に一喜一憂し、トランポリンの上で飛び跳ねているような相場付きとなったからだ。

特に先週末にかけては、米中間で「部分合意」(一部の項目だけに関する合意)が成るとの見方が支配的となり、先行して米株高や米ドル高が進んだ。それにより、日本株も押し上げられて、週末11日金曜日のシカゴ日経平均先物は2万2040円と、2万2000円台を回復して引けている。

「米中部分合意」はそれほどの好材料と言えるのか?

最近の日経平均現物指数の戻り高値は、9月19日のザラ場高値2万2255円だったが、その時点と今との間の「配当落ち分」(約160円)を勘案すると、シカゴ先物は9月半ばの水準で言えば2万2200円程度に相当すると計算される。つまり、このまま行けば、日本国内の株価は連休明け(10月15日)は実質的にはちょうど9月のザラ場高値に近い水準まで戻りそうな状況だ(本稿は10月12日(土)に執筆)。

だが、この「部分合意」とは、それほど株価が上昇するような材料なのだろうか?これまで当コラムで何度か述べてきたように、トランプ政権内の対中強硬派は、いわゆる「構造問題」(知的財産権の侵害、巨額の補助金、先端技術の移転の強要)の解決こそが最重要課題であり、それを含めた「全体合意」が望ましいと、繰り返し主張してきた。ドナルド・トランプ大統領も、概ねそれに沿った発言を行なってきた。

しかし中国側は、「真の意味で」構造問題を解決する気はなく、そのためアメリカ産農産品の購入増という提案をし続け、それで何とかならないかと持ちかけてきたわけだ。


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