日産の「次世代EV」は反転攻勢の切り札となるか ブランド再建へ先進技術を前面に押し出す

日産の「次世代EV」は反転攻勢の切り札となるか ブランド再建へ先進技術を前面に押し出す

反転攻勢への切り札となれるか――。

日産自動車は2020年後半にも、次世代型の電気自動車(EV)を市場投入する予定だ。同社は2017年以降、完成検査不正に始まり、カルロス・ゴーン元会長の逮捕、業績不振と暗い話題が続く。今年12月には内田誠社長が就任して新しい経営体制が発足するが、先行きは不透明のまま。日産は次世代EVや運転支援システムなど先進技術を前面に押し出し、“新生日産”をアピールしていく戦略だ。

リーフを試験車に、開発進める2モーターEV

10月下旬、神奈川県横須賀市にある日産のテストコース。グレー色のラッピングを施した日産の主力EV「リーフe+(イープラス)」が現れた。現在開発を進める次世代量産EVのテストカーだ。外観は通常のリーフとほとんど同じだが、車両の前後に計2基の電動モーターを搭載して4輪駆動にしている。

2基のモーターを積んだEVテストカーの試乗会(撮影:尾形文繁)

2基のモーターを積んだことで、モーターが1基のみの通常車に比べて、システム最高出力は40%増、最大トルクは2倍とハイパワー化している。それがまず実感できるのが直線での加速。テストコースで試乗させてもらい、アクセルを一気に踏み込むとあっという間に時速100㎞を超えた。

事前に通常のリーフにも試乗したが、加速の力強さの違いに驚いた。それは単にモーターの数だけでなく、「1万分の1秒単位で緻密にモーター制御したことで、素早いレスポンスと滑らかな加速を両立した」(開発担当者)ためだという。

時速60㎞でスラローム走行し、ハンドリング性能も体感した。同じ条件で通常のリーフを走らせると、コーナリングで車体が外側に振られ、ステアリングを大きく戻す操作に必死になった。一方のテストカーでは、外側に振られる幅が減り、ステアリング操作も小さく済むのがはっきりとわかる。


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