世界の食通が認める「ミシュランガイド」に日本のラーメン店が掲載され始めて6年。最新版として11月下旬に発行された『ミシュランガイド東京2020』のラーメン部門を眺めると、2つの傾向が見えてきた。

1つは醤油ラーメンをメインとするお店の紹介が目立つこと。もう1つは昨年から見られ始めた自家製の手打ち麺を使った新店の評価が高まっていることだ。

「ミシュランガイド」はタイヤメーカーのミシュランが発行する、おいしい飲食店・レストランなどを紹介する赤い表紙のガイドブックだ。ここで「一つ星」「二つ星」「三つ星」という評価を得れば日本のみならず世界にもその名が知られるが、もちろん獲得できる店は一握りだ。

ミシュランガイドにおける星の位置づけは下記のとおり。

一つ星:そのカテゴリでとくにおいしい料理
二つ星:遠回りしても訪れる価値のあるすばらしい料理
三つ星:そのために旅行する価値のある卓越した料理

これ以外に星は付かなくても、「5000円以下でとくにおすすめの食事を提供している」お店を「ビブグルマン」として紹介している。

2014年発行の『ミシュランガイド東京2015』から新設されたラーメン部門において、最新版では、一つ星が2店、ビブグルマンが20店となった。今回初めて掲載されたお店は「中華そば 銀座 八五」「中華そば こてつ」「純手打ち 麺と未来」「西荻 燈」の4店である。

なぜ「醤油ラーメン」が増えているのか

最新版に掲載されているラーメン店で多いのが、「醤油ラーメン」をメインとするお店だ。担々麺が人気の「鳴龍」、塩が人気の「金色不如帰」、味噌が人気の「一福」などを除けば、たいていは醤油ラーメンがメインのお店だ。

なかでも、「鶏清湯」(とりちんたん)と呼ばれる鶏ベースに生醤油を合わせた、コクがありながらもスッキリとしたラーメンのお店がとくに目立ち、6店掲載されている。鶏清湯ラーメンは2013年頃から人気を呼んできたが、最新版に新たな鶏清湯ラーメンのお店は掲載されず、少しブームが落ち着いたようにも見える。