ホンダの上級ミニバンであるオデッセイが11月6日にマイナーチェンジを発表した。もっとも大きな変更はスタイリングだろう。厚みの増したボンネットフードと大型のメッキグリルの採用で、より押し出し感の強いフロントフェイスとなった。この外観の変更により、国内市場で高い人気を誇るトヨタの高級ミニバン、アルファード/ヴェルファイアに販売でどこまで追いつけるかという声も耳にする。だが、大前提としてオデッセイとアルファード/ヴェルファイアでは車格が違う。

オデッセイと同じ車格の競合は存在しない

トヨタには、5ナンバーサイズのミニバンとしてノア/ヴォクシー/エスクァイアがあり、その上にエスティマ、さらに車格が上のアルファード/ヴェルファイアというミニバンの品揃えだった。このうちエスティマがすでに販売を終えており、現在はノア/ヴォクシー/エスクァイアとアルファード/ヴェルファイアが販売されている。

ホンダも同じように5ナンバー格のステップワゴンがあり、オデッセイ、そして最上級のラグレイトや後継のエリシオンがあった。しかし、エリシオンはすでに販売されていない。

オデッセイと同じ車格で競合となるのは、トヨタ車ならエスティマ、日産ならプレサージュ、マツダならMPVだ。しかし、プレサージュは2009年、MPVは2016年に販売を終了している。したがって国産ミニバン市場において、オデッセイの直接的な競合は存在しない。

では、国産ミニバン市場において競合車種が存在しないオデッセイは、どのように生き残ろうとしているのだろう。

マイナーチェンジの狙い

現行オデッセイは、2013年のフルモデルチェンジによって5代目が登場した。そして、5代目がデビューして今年で7年目になる。この間に情報通信技術や運転支援技術などが飛躍的に進化し、実用性も含め時代にあった装備の拡充が求められた。今回のマイナーチェンジでは、そうした進歩を見た目でわかりやすく伝えるために、内外装の改良が施されたといえるだろう。

外観は、アルファードなどに限らず、軽自動車も含めてメッキを多用したギラギラとした顔つきが近年の流行りである。たとえメッキを多用しなくても輸入車を含め、顔つきを大きく見せるラジエターグリルの採用が広がっている。

厚みのあるボンネットフードと大型グリル、薄型ヘッドライトで押し出し感を強めたフロント(写真:ホンダ)

ミニバンは外観の輪郭がどれも単なる四角い箱状となりやすいので、顔の表情の強さで見分けさせる意図もあるだろう。かつて、エリシオンが逆にグリルの小さな顔つきを採り入れたが、あまり人気は得られなかった。