コロナの感染が収束するなり集団免疫ができるなりして人々が解放されると、これまでの反動から経済活動が爆発的に活発化することも予想される。100年前のRoaring Twenties(狂騒の1920年代)のような状況だ。そうすると、需給が引き締まって経済の活況とインフレ圧力が顕在化することはありうる。ただ、インフレが続いて、これまでのデフレ的な、ディスインフレ的な世界から明確にトレンド転換していくのかといえば、それはないと思っている。ソフトなグローバル化が進む中で、技術革新によるデフレ圧力は依然として残るからだ。

また、今の株高はいつ終わってもおかしくないと、多くの機関投資家も個人投資家も警戒していて、ヘッジの相談が多い。つまり市場が強気一色ではなく、相応に慎重なので、意外に脆弱ではないという気もしている。

財政拡張はボラティリティを高める要因

第2に先ほど述べたドルや米国債、いわば基軸通貨・ドルへの信認が崩れるかという問題だが、これも、当面はないと考えている。第3には新型コロナが収まるのかどうかという問題がある。これは何とも予想できないが、どちらかというと、収束するなり集団免疫ができて人々の日常が解放されると、大きなペントアップディマンドが出てくるというプラスの反動が予想される。

第4に米中摩擦だが、バイデン政権も引き続き、人権をはじめとする問題で中国に厳しい態度で臨むということだが、トランプ政権に比べると貿易や気候変動の問題ではもう少し現実的に考えるのだとすると短期的にはここもさほど大きなリスクにはなってこない。

最後は、グローバルに財政を拡張しているので、財政を懸念して長期金利が上がるリスクはある。債券市場が引き金を引くリスクは小さくない。だが、これも短期的に顕在化する話ではないと見ている。ただし、市場のボラティリティを高める大きな要因となることは間違いないと思う。