先日、ある媒体で株価のバブルをテーマにした座談会に参加した。

コロナバブルの原因とは?

「株価はバブルであり、バブルの最終局面にある」とする弱気派の論者と、「一流企業は健全であり、各国の金融財政政策も現状が継続するはずだから今の株価がバブルだとは思わない」と考える強気派の論者の間に挟まり、筆者は「株価形成はバブル的だが、たちの悪いバブルなので、まだ続く。株価水準として日経平均株価3万円は『黄信号点灯』くらいの水準だ」という両者の中間くらいのポジショニングだった。

3者で意見の対立が大いにあるかと思ったところ、現在の株高については、「コロナを背景として、金融緩和に加えて大規模な財政支出が行われて、お金がだぶついていて、株価が上がっている」という点で一致していて、ほとんど議論が起こらなかった。一言でまとめると「金(カネ)余りによる株高説」だ。

「金余り」という言葉を頻繁に聞くようになったのは、1980年代後半の日本のバブル時代だった。語感が下品で好きにはなれないが、金融緩和を背景に起こる資産価格の上昇は、この言葉で説明するのが一番しっくりくるという点で厄介な表現だ。使いたくないと思いながら、つい使ってしまう。

現在の状況は原因と結果をくっつけて「コロナバブル」と呼んでよかろうと思うが、コロナバブルは一面では、株式や暗号資産のような資産に対して、「お金」の価値が低下している現象だと見ることができる。この際、「お金」とは何だということを、改めて考えておきたい。