「脱炭素」を成長への好機とすべく、プラントエンジニアリング大手で経営再建中の東洋エンジニアリングが動き始めた。

東洋エンジの永松治夫社長は「今後は(再生可能エネルギーに加えて)カーボンフリー燃料として注目を集めている燃料アンモニアや再生可能代替航空燃料(SAF)などの受注を積み上げていく」と力を込める。

4月2日に開催した2021〜2025年度の中期経営計画の説明会で同社が意欲を見せたのが、燃焼時にCO2を排出しない燃料であるアンモニア関連事業の強化だ。

アンモニアで「脱炭素市場」へ

アンモニアは水素含有量が多く、燃焼時にCO2を排出しない。東洋エンジは1960年代からアンモニア製造プラントの建設を手掛けてきており、累計の建設件数は85件と業界トップの実績を誇る。

永松社長も「(アンモニアプラントの建設において)世界シェア上位にいると自負している」と強調し、「脱炭素市場」に打って出る考えだ。

東洋エンジは世界各地で製油所や石油化学プラントのEPC(設計から資材の調達、建設までを一括で請け負うビジネス)を手掛けてきた会社だ。それゆえに化石燃料との関わりが深いが、今後は「脱化石燃料」ビジネスを拡大する。

東洋エンジがとくに期待をかけているのが、日本向けの燃料アンモニア製造設備とバイオジェット燃料などの再生可能代替航空燃料(SAF)の領域だ。同社の推計によると、2050年までに燃料アンモニア(プラントの)EPCの需要は累計で1.5兆円、SAFのEPCも3.6兆円の規模に達するという。