東洋経済新報社の記者・編集者が、SBI証券のチーフストラテジストの北野一氏とともにマーケットを展望する月1回の動画連載「Monthly TREND REPORT」。第18回後編のテーマは、「2021年春のIPOトレンド」について。東洋経済新報社の前田佳子「会社四季報」副編集長が解説します(詳しくは動画をご覧ください)。

2021年に入り、IPO市場は活況が続いている。1月から4月までで31社が上場したが、これは過去と比べても高水準。31社すべてが公募価格に対し初値が上回っており、全戦全勝が続いている。足元の株価を見ても公募価格を下回る企業は出てきておらず、個人投資家を中心にIPO銘柄が人気を集めていることが見て取れる。

特に人気を集めるのが、DXやAI関連企業。初値の騰落率ランキングで1位となったアピリッツ(4174)は、ECサイトやWebシステムの受託開発を手がけており、百貨店、アパレルのEC構築など顧客のDX需要を取り込んでいる。

2位のWACUL(4173)は、WebサイトをAI解析するデジタルマーケティングを手がけるほか、DXコンサル事業も伸びている。

市場環境がいいと、注目されるのは大型上場。2020年は上場時の時価総額が1000億円を超える企業がゼロで、小粒上場が目立った。一方で今春は2社出てきている。1社目がAIベンチャーのAppier Group(4180)で、上場時の時価総額1600億円から足元は約2000億円まで増やしている。

2社目がビジョナル(4194)で、転職サイト「ビズリーチ」を運営するメガベンチャー。上場時の時価総額1780億円に対し、足元は約2200億円となっている。同社はベンチャーキャピタルによる上場時の株放出による株価伸び悩みが懸念されたが、杞憂に終わったと言える。ビジョナルに続く、注目ベンチャーのIPOにも期待が集まりそうだ。

「コロナ禍を追い風にして、成長する企業は新興市場を中心に増えている」(前田氏)。2021年のIPO市場は、例年と比べるとどこが違うのか。詳しくは動画をご覧ください。

著者:東洋経済 会社四季報センター