長く続いているコロナ禍。同じ場所に多くの人が集まることを避けるようにと、国をあげてさまざまな取り組みが行われている。

注目したいのは新しい移動手段のあり方だ。警察庁の「多様な交通主体の交通ルール等の在り方に関する有識者検討会」は、近場の移動に関して混み合う公共交通機関を使わずにすむようにと、道路交通法等の改正によって新たな車両区分を作ることを検討している。4月15日に公開された中間報告の段階では、以下の区分となっている。

1.時速6km程度までの歩道通行車
・電動車いす相当の大きさまで
・歩行者扱いとして歩道、路側帯の通行が可能

2.時速15km程度までの小型低速車
・普通自転車相当の大きさまで
・車道、普通自転車専用通行帯、自転車道、路側帯の通行が可能

3.時速15km以上出せる既存の原動機付自転車など
・車道のみ通行が可能
・免許やヘルメットなどのルールは維持

電動キックスクーターが公道を走れるようになる?

注目したいのは、2の「時速15km程度までの小型低速車」の項目だ。早歩きくらいの速度しか出せないが歩道が走れる車両、ママチャリ(軽快車)くらいの速度域で車道が走れる車両であれば、免許なし・ナンバーなし・ヘルメットなしで乗っていいとするモビリティを認めようとする流れ。これは世界的に普及してきた、1人乗り電動キックスクーターを日本でも気兼ねなく走れるようにするという宣言と見える。

電気で走る1人用のモビリティといえば、車輪が横に2つ並んだ並行2輪車のセグウェイを思い出す方も多いだろう。2001年にリリースされたセグウェイは残念ながら日本では普及しなかった。その理由は価格と、日本の道路交通法とマッチしなかったこと。日本に輸入された車両価格が私道や建物内でのみ走れるモデルですら88万2500円(税抜)と高価だった。そのうえで日本の原動機付自転車として認められるように整備するとさらに高額な車両となってしまい、庶民の足としては不向きだ。

そんなセグウェイは、現在スマートフォンメーカーとして急成長してきたシャオミのグループ会社であるナインボットが2015年に買収。現在は4万円台からの比較的安価な電動キックスクーターから10万円を超えるハイエンドモデルまで、多数の車両を開発・製造している。