まさに「大波乱の1週間」だった。5月10日のNYダウ工業株30種平均は7日比で34ドル安と6日ぶりの小幅反落だったが、ナスダック総合指数は同350ポイント安と大きく売られた。

「日経平均一時2000円超安」の意味

「ハイテク株の急落で、流れが変わったのではないか」との観測で、11日の日経平均株価は一時983円安となり、引けも909円(約3%)安。続いて12日461円安、13日699円安と、3日で2000円以上の下落となり、筆者が「下値支持の下限」としていた1月29日の引け値2万7663円を割りこんだ。

週末14日には2万8000円台に戻し、今のところ1日だけの「ダマシ」となったが、もちろんまだ底を打ったとは断定できない。「ダマシ」とした動きもまた「ダマシ」であるかも知れないからだ。そのためにも、この下げの意味するところを考えてみたい。

下げのきっかけは、買われすぎの高値警戒感から大幅安になっていたナスダック指数が、予想外の数字だったCPI(消費者物価指数)でインフレ懸念が台頭し、さらに大きく売られたことによる。

相場は基本要因が変われば反転する。ただ世界の金融政策では、ECB(欧州中央銀行)定例理事会、日本銀行金融政策決定会合、FOMC(連邦公開市場委員会)と続いたその結果は、3者が事前協議をしたかのような「緩和継続」で、世界の金融当局が一丸となって新型コロナウイルスに立ち向かう姿勢は1ミリも変わっていなかったはずだ。

事実、ナスダック指数は4月26日の史上最高値から5月12日の引け値時点では約7.8%の下げで、NY市場で言われている「12%理論」(高値から12%下がると20%下がる。20%下がるとその相場は終わる)までは下落していない。

まして史上最高値からの下げ率は、ダウが3.4%、S&P500指数も4%といったわずかなものにすぎない。この程度は「単なる高値モミ合い」であり、NY株の上昇波動は変わっていない。

では、日本株のこの大きな下げは何だったのか。