快進撃はどこまで続くか――。

新型コロナウイルスが痛撃した外食産業において、数少ない勝ち組とされる日本マクドナルドホールディングス(HD)。今2021年12月期の第1四半期(1〜3月期)は、売上高758億円(前年同期比5.0%増)、営業益92億円(同19.7%増)と好スタートを切った。

2020年度も営業利益は過去最高を更新したが、今2021年度はそれを上回る、売上高2995億円(前期比3.9%増)、営業利益320億円(同2.3%増)を計画。直近4〜5月の既存店売上高も前年超えが続いている。

CMでも「コロナ特別対応」

コロナ禍でも顧客の利用拡大を導いた要因の1つが、コロナ対策や商品を巧みにアピールしたCM戦略での工夫だ。

コロナ感染拡大当初は、衛生管理の取り組みなど安心・安全をアピールした。「コロナ初期はスピード重視。簡素な広告で、非接触での商品購入も可能であることなどをいち早く伝えることに注力した」(日本マクドナルドのズナイデン房子・最高マーケティング責任者)。

商品の打ち出しでは、値段の安さを全面的に押し出す手法から転換。堺雅人さん起用のチキンマックナゲットのCMは「親子間の会話」をテーマにした内容で打ち出し、月見バーガーでも同様のテーマを踏襲した。コロナ禍だからこそ「人と人とのつながり」にフォーカスしたCMは反響を呼び、CM総合研究所のCM好感度調査(2020年1〜12月度)では企業別で総合1位を獲得した。

とはいえマクドナルドも多くの飲食店と同様、コロナの影響を少なからず受けた。

オフィス街を中心に来店客が減った結果、2021年1〜3月期の既存店の客数は前年同期比4.6%減。一方で客単価が同14.2%増えた。郊外や住宅街の家族客を中心に、持ち帰りでのまとめ買いが伸びて客数の落ち込みを吸収した形だ。