南米ペルーで6月6日に行われた次期大統領選挙が混迷を極めている。

アルベルト・フジモリ大統領の長女で、中道派政党候補のケイコ・フジモリ氏が立候補していたことで日本でも注目されていたが、ペルーの選挙委員会は投票から9日経った15日(現地時間)は集計を終え、急進左派政党候補で教師のペドロ・カスティジョ氏の得票数が上回ったと発表。これを受け、カスティジョ氏はツイッターのプロフィールを「次期大統領」に更新し、勝利を宣言した。

一方、選挙に不正があったと訴えていたフジモリ氏は徹底抗戦の構え。選管が勝者を確定していないこともあって、昨年のアメリカ大統領選を思わせる、先が見通せない展開となっている。

得票差数はわずか4万票

選挙委員会による判定が容易ではないのは、両候補者の票差がわずか4万4058票しかないからである。15日時点での得票率はカスティジョ氏が50.125%なのに対し、フジモリ氏は49.875%という結果となっている。

今回、フジモリ陣営は開票が行われた802の開票台で不正があった、と抗議している。不正があったとされる開票台での開票数は20万票。さらに、30万票に影響する不正があったことも指摘している。

つまり、50万票に不正の疑いがあるとしているわけだが、フジモリ陣営が強調しているのは20万票の行方である。例えば、開票作業が行われたある台では、カスティジョ氏が187票を獲得したのに対して、フジモリ氏への投票はゼロで、こうしたことが起こることは不可能だとしている。別の台ではカスティジョ氏197票に対して、フジモリ氏1票だったという。

現地紙「インフォバエ」、および「パナム・ポスト」によると、カスティジョ氏が所属している政党「自由のペルー」の党員と思われる人物が拘束された際、カスティジョ氏のところに印がつけられていた256枚の投票用紙が摘発された。別の人物も拘束されたときに60票の投票用紙を所持していたことが発覚しているという。