ホンダのコンパクトSUV、新型「ヴェゼル」に試乗する機会を得た。4月23日に発売されたホンダSUVの主軸モデルだが、ラインナップには1.5Lガソリン車とハイブリッド車があり、今回は主にホンダ独自のハイブリッドシステム「e:HEV」搭載モデルに乗った。

ホンダによると、新型の売れ行きは好調で、3月の先行予約開始から5月24日時点の約2カ月間で、月間販売計画台数5000台の6倍以上となる3万2000台を超える受注を受けたという。内訳は「e:HEV」搭載車が9割以上、最も需要が高いのはミドルグレードの「e:HEV Z」だ。

今回の山梨県・山中湖周辺で開催された試乗会で乗ったのは、まさにこの売れ筋グレード「e:HEV Z」だ。2DW(FF)車の設定もあるが、今回は先代から進化した「リアルタイムAWD」を採用する4WD車に試乗した。

当日は、大雨や強風が時折襲い、日本有数の行楽地が持つ景観を楽しむ余裕はなかった。だが、先代から進化を遂げた4輪駆動の性能を試すにはうってつけの「悪天候」だったといえる。また、新型でラインナップのメインとなったハイブリッド車の素性や、e:HEVとAWDのマッチングなど、さまざまなヴェゼルの実力や商品力がわかる貴重な機会となった。さっそく、その内容をお届けしよう。

初代よりSUVらしさが増したエクステリア

新型ヴェゼルのリアビュー(東洋経済オンライン編集部撮影)

ヴェゼルは、2013年に発売された初代モデルが、4度の新車販売台数1位を獲得するなどで、コンパクトSUV人気を牽引してきた先駆者的モデルだ。その後継となる新型で、最も大きなトピックスのひとつが一新された外観デザインだろう。

先代でも定評があったクーペ的でスタイリッシュなフォルムは継承しつつも、厚みを増したフロントフェイスがSUVらしい力強さを強調する。ボディサイズは、先代が全長4330〜4340mm×全幅1770〜1790mm×全高1605mm、新型は全長4330mm×全幅1790mm×全高1580〜1590mm。車格的には、初代モデルとほぼ同じだ。だが、「インテグレーテッドグリルデザイン」と呼ばれるフィン形状のグリルをはじめ、フロント各部の形状を変更したことにより、顔付きにより厚みが増した印象だ。前からみると、ひとクラス上の車体になったような錯覚すら覚える。