7月23日に開幕する東京五輪・パラリンピックの事実上の無観客開催が決まった。観客不在の大会は五輪史上例がなく、「コロナに打ち勝った証し」としての五輪というキャッチフレーズは見事に砕け散った。

関係者によると、現状では「有観客での開催は、33競技中3競技に限られる」とされる。これにより、東京五輪組織委員会のチケット収入はフル観客の場合の4%前後となる見通しだ。

無観客開催でも主催都市・東京でのコロナ感染拡大阻止は困難とみられ、菅義偉首相ら五輪関係首脳たちが呪文のように唱える「安心・安全な大会」への内外の疑念、不信は募るばかり。まさに「呪われた東京五輪」(自民長老)ともみえる。

東京の緊急事態宣言発令は4度目に

これにより、五輪開催前に東京などに発令していたまん延防止等重点措置を解除して、有観客による開催を目指した菅政権のシナリオが崩壊。五輪を政権運営の追い風とする菅首相の思惑も外れ、「五輪成功と衆院選勝利」を前提とした続投戦略の前途にも暗雲が垂れ込める。

東京や首都圏のコロナ感染再拡大を受けて、政府は8日午前のコロナ対策分科会で東京への4度目の緊急事態宣言発令などで合意。同日夕の政府対策本部で正式決定した。

対策本部では、宣言発令中の沖縄県とまん延防止措置の9道府県のうち、大阪府と埼玉、千葉、神奈川の首都圏3県は、同措置を8月22日まで延長することを決定。感染が落ち着いている北海道、愛知、京都、兵庫、福岡の5道府県は11日に同措置を解除することを決めた。

また、政府は宣言下の東京、沖縄での飲食店の酒類提供停止を決めた。これにより、現在は午後7時までの酒類提供は、終日停止を求められることになる。これに合わせて、大阪と首都圏3県でも飲食店に対して酒類提供停止を要請する。