中国の国有海運大手でコンテナ船世界3位の、中遠海運控股(コスコ・シッピング・ホールディングス)は7月7日、2021年上半期(1〜6月期)の純利益が前年同期の約33倍の370億9300万元(約6347億円)に達するとの業績見通しを発表した。特別損益を除いた本業での純利益は、前年同期の約42倍の370億2100万元(約6334億円)となる見通しだ。

【2021年7月26日11時30分追記】初出時、純利益の前年同期比の記載について誤りがありましたので、上記のように修正しました。

なお同社が4月末に発表した第1四半期(2021年1〜3月期)の純利益は155億元(約2652億円)だった。今回発表した上半期の業績予想からこの分を差し引くと、第2四半期(2021年4〜6月期)の純利益は第1四半期から39%増の215億元(約3679億円)に達することになる。これは同社の第2四半期において、過去最高水準の純利益となる。

各証券会社はコスコが第1四半期の決算を発表した後、同社の純利益の通期予想を引き上げていた。例えば、投資銀行大手の中国国際金融は通期純利益の予想レンジを300億〜400億元(約5133億〜6844億円)に上方修正。これはコスコの過去最高純利益の2倍にあたる。

コスコの業績を押し上げた要因は、(新型コロナウイルスの感染拡大で、世界中の港で荷役作業が滞っていることによる)コンテナ船およびコンテナそのものの供給不足が引き起こした運賃の高騰だ。同社の決算資料によれば、2021年の上半期は海上コンテナ輸送市場が好調に推移し、中国発のコンテナ運賃の代表的な指標である中国輸出コンテナ運賃指数(CCFI)の平均値は前年同期の2.34倍の2066.64ポイントとなった。

コンテナ運賃は高止まりが続く

昨年後半以降、中国では新型コロナの感染拡大が落ち着きをみせているが、欧米各国では依然厳しい状況だ。(欧米諸国からの)日用品や医療機械、防疫物資などの需要増により、中国発の海上輸送は旺盛な需要が続いた。これに伴い、コンテナ運賃は上昇し続け、2020年末には過去最高値を更新。2021年に入っても高止まりが続いている。

本記事は「財新」の提供記事です

コンテナ業界は、例年下半期(7〜12月期)が伝統的な繁忙期で、海運会社にとっては稼ぎ時となる。だが業界内には、コンテナ運賃の高騰が下半期の輸出入の需要後退を引き起こすのではないかと懸念する声もあるという。

(財新記者:賈天琼)
※原文の配信は7月7日

著者:財新 Biz&Tech