女性管理職の比率を高めるために必要なこととは(撮影:今井康一)

森喜朗元首相が女性蔑視発言で東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長を辞任した際には、「女性活躍」の4文字がメディアで頻繁に取り上げられていたことは記憶に新しい。

政府は2003年に「社会のあらゆる分野において、2020年までに、指導的地位に女性が占める割合が、少なくとも30%程度となるよう期待する」という目標を掲げた。アベノミクスの「成長戦略」の中核の1つも「女性の活躍」だった。

この政府目標を受けて、企業による女性管理職の登用を進める機運が高まり、2016年4月には「女性活躍推進法」が完全施行された。だが、その目標は2020年7月には「2020年代の可能な限り早期」に「30%程度」とするよう先送りされる形となった。

では、実際に当初の目標年に対する成果はどうだったのだろうか。今回は『CSR企業総覧(雇用・人材活用編)』2021年版(基本的にデータは2020年時点)に掲載している女性管理職比率のランキングを200位までご紹介する。

ランキングは掲載した1614社のうち女性管理職比率の開示企業で、かつ女性管理職数が5人以上である1377社が対象。管理職の定義は部下を持つ、または部下を持たなくとも同等の地位にあることとしている。

なお、2021年4月に発刊した『CSR企業白書』2021年版では400位まで掲載しているのでこちらも参考にしてほしい。

現実は政府目標にほど遠い

まず、全体像を見ると、2020年の女性管理職比率の平均は8.1%だ。2016年は6.3%、2017年6.9%、2018年が7.5%、2019年が7.7%と、着実に増加してはいるものの、30%にはまったく届いていない。

業種別(2020年)では、保険業23.7%、サービス業17.4%、銀行業16.5%、その他金融業14.2%などの比率が高かった。一方で、非鉄金属2.3%、金属製品2.5%、輸送用機器2.5%は低かった。このように業種による差も大きい。年末集計でないにしても当初の目標年において、及第点にはほど遠い状況だ。

続いて、個別のランキングをご紹介する。3年連続1位となったのは東京を中心に国内外で料理教室を展開しているABC Cooking Studioで96.4%(女性管理職134人、以下同)。従業員数も1156人中、女性が1091人で女性比率は94.4%と高い。女性の部長比率も94.4%と高く、女性活躍が進む企業と言えそうだ。