中国の国有海運大手の中遠海運控股(コスコ・シッピング・ホールディングス)は9月3日、同社傘下の東方海外貨櫃航運(OOCL)が積載量1万6000TEU(20フィートコンテナ換算)の大型コンテナ船10隻の建造契約を締結したと発表した。契約総額は15億7580万ドル(約1733億円)に上る。

これに先立つ7月15日、同じく傘下の中遠海運集運(コスコ・シッピング・ラインズ)も、積載量1万4000TEU型と1万6000TEU型の合計10隻の大型コンテナ船の建造契約を結んだと発表した。その契約総額は14億9600万ドル(約1645億円)だった。

両子会社の既存契約を合わせると、中遠海運控股が発注済みの大型コンテナ船は32隻、輸送力は58万TEUに達し、建造費は総額330億元(約5617億円)を超える。同社はこれらの大型コンテナ船を2023年から2025年にかけて相次いで投入する計画だ。

コンテナ海運はスケールメリットの勝負

中遠海運控股は現在、コンテナ海運業界で世界第4位の輸送力を持つ。フランスの海運調査会社のアルファライナーが9月3日に発表したデータによれば、中遠海運控股が運航中のコンテナ船は489隻、輸送力は297万TEUに達する。だが最近、輸送力のランキングでフランスの海運大手のCMA CGMに抜かれて世界第3位の地位を明け渡した。ちなみに世界首位のデンマークのA.P.モラー・マースクと同2位のスイスのMSCの輸送力は、いずれも400万TEUを超えている。

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コンテナ海運業界では、スケールメリットこそが競争力の源泉だ。中遠海運控股は今回の大型コンテナ船建造の狙いについて、「新造船の投入によって世界の上位グループの一角を維持していく。船隊の(全体的なコスト効率の)最適化と同時に、(社外の船主からの)船舶リースへの依存率を下げることができる」と説明した。

だが、(新型コロナウイルスの防疫対策の影響などで)国際コンテナ輸送の需給逼迫が続くなか、ライバル企業も新造船の建造を急いでいる。なかでも世界2位のMSCと3位のCMA CGMの2社は強気の姿勢だ。前出のアルファライナーのデータによれば、MSCは55隻を発注し、輸送力を89万TEU増強。CMA CGMは44隻を発注し、53万TEUを増強する計画だ。

(財新記者:賈天瓊)
※原文の配信は9月3日

著者:財新 Biz&Tech