年初来、株式市場でも為替市場でも日本回避の動きが続いており、東洋経済オンラインでも繰り返し論じた。だが、ここにきて日本株の騰勢が強まっており、9月14日には約31年ぶりの高値をつけた。日経平均株価指数は9月15日までの1週間では実に8.6%も上昇、年初来では11.2%上昇と英国FTSE(同8.6%上昇)を追い越している(下図)。

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片や為替市場では名目実効為替相場(NEER)に関し円は年初来5.1%の下落とG7通貨の中では突出した弱さが続いている(下図)。筆者は債券(金利)市場と異なり、金融政策の影響が及ばない株式・為替市場では防疫政策のまずさ(の結果としての景気低迷)が嫌気され日本回避色が強まっていると考えてきたが、その基本認識を修正すべき時期に差し掛かっていると考えるべきだろうか。以下で簡単に考察したい。

株高の2つの理由、菅退陣と感染減少

現在の株高の理由として挙げられているのは大別して2つで、①菅首相の自民党総裁選不出馬表明、②感染者数の顕著な減少傾向である。これらの妥当性と展望を検討してみたい。まず、①に関しては、日経平均株価指数は菅首相の不出馬表明のあった9月3日午後から上昇基調に入っているので、材料視されているのは間違いない。