今回の取り組みで興味深いのは、日本を代表する即席麺メーカー大手5社が開発に参加したこと。日清食品、東洋水産、サンヨー食品、エースコック、明星食品は、袋麺・カップ麺ともにおなじみのメーカーだ。各社の強みと各店の味との親和性によって開発するメーカーが決まるという。

だが、例えば日清食品なら「ご当地ラーメンシリーズ」を自社で開発・販売してきた。メーカー側のメリットは何だろう。ファミリーマートはこう答える。

ファミリーマートCMOの足立光氏 (写真:ファミリーマート)

「今回のコラボ企画は各メーカーさんも好意的で、競合がやっているからという難色はありませんでした。理由のひとつが安定して配荷されて売り上げが見込めることでしょう。

ファミリーマートは国内に1万6642店(2021年8月末現在)あり、1日に約1600万人が来店されます。店頭が巨大なメディアのようなもので、メーカーさんが自社で小売店に配荷することに比べてメリットも大きいと思います」(足立氏)

商品納入を決めるのは加盟店オーナーだが、「本部推奨」もして積極的に働きかけるという。発売後はどう陳列されていくのだろうか。

第1弾は「利尻らーめん味楽」を発売

9月28日、第1弾の商品が全国発売される。選ばれたのは、北海道・利尻島の人気店「利尻らーめん味楽」だ。

「利尻昆布をふんだんに使い旨味を凝縮した和風スープと、とんこつ、鶏ガラのスープをブレンドした味が人気の店です。ちぢれ麺のもちもち食感も特徴で、今回のカップ麺ではサンヨー食品さんが担当されています」(商品本部 加工食品・飲料部の石田照雄氏)

ファミリーマート商品本部の石田照雄氏

新横浜ラーメン博物館にも出店しているが、カップ麺としては初めての発売になる。

「実際に食べておいしかった店、知らない人が食べてもおいしいと思える店を選んだ」と大崎氏は話すが、第1弾ではサプライズ効果も狙ったはずだ。

北海道最果ての島である利尻島は、現地に行くには時間がかかる。しかも本店の営業時間は11時半から14時までの2時間半だと聞く。そうした希少性も意識したのだろう。

北海道・利尻島にある「利尻らーめん味楽」(写真:ファミリーマート)