日本を代表する一部上場企業の社長や企業幹部、政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチなどのプライベートコーチング」に携わり、これまでに1000人の話し方を変えてきた岡本純子氏。

たった2時間のコーチングで、「棒読み・棒立ち」のエグゼクティブを、会場を「総立ち」にさせるほどの堂々とした話し手に変える「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれ、好評を博している。

その岡本氏が、全メソッドを初公開した『世界最高の話し方 1000人以上の社長・企業幹部の話し方を変えた!「伝説の家庭教師」が教える門外不出の50のルール』は発売後、たちまち14万部を突破するベストセラーになっている。

コミュニケーション戦略研究家でもある岡本氏が「総裁選の最有力といわれている岸田文雄・河野太郎氏の話し方で、決定的に足りない点」について解説する。

大激戦の中「本命」と見られる岸田氏と河野氏

9月17日、自民党総裁選が告示され、戦いの火ぶたが切って落とされました。出馬を表明した4候補のうち、ダークホース高市早苗候補については、「総裁選、『高市氏の言葉』にネット民が熱狂する訳」で詳細に分析しました。ここでは「本命」と見られている男性候補2人の「コミュ力」について掘り下げてみましょう。

まずは、「政界のプリンス」岸田文雄前政調会長です。岸田候補は真っ先に、名乗りを上げ、実質上「菅首相の首を取った」とされます。

「コミュニケーションが不得手」で支持率を下げた菅首相が対抗馬であれば、勝ち目は高いと判断したと思われますが、その後、菅首相は立候補を断念。河野太郎規制改革担当相、高市早苗前総務相などが手を上げ、大激戦へとなだれ込みました。

その「プリンス」の難点は、「なんとなく頼りない」こと。主張もコロコロと変わり、弱々しさがぬぐえないことが指摘されてきました。

自民党の次期総裁に誰がふさわしいか尋ねた直近の世論調査でも、河野氏が43%に対し、岸田氏は13%と影が薄い。そんな彼ですが、8月26日の出馬表明の会見では、「少し力強くなったのでは?」という印象を受けました。今までとは何かが少し、違う――。いったい何が、どう変わったのでしょうか?