高級ミニバンの先駆けである日産「エルグランド」のフルモデルチェンジにぶつけるタイミングで、2002年に誕生したトヨタ「アルファード」。2008年のフルモデルチェンジ時に登場した兄弟車の「ヴェルファイア」。

「アルヴェル」の呼び名も浸透し、Lサイズミニバンという特徴だけでなく、主にセダンの役割であった公用車やVIPの送迎車両といった立ち位置も獲得している。

直近5年の販売台数は、アルファード/ヴェルファイアでそれぞれ2016年:3.7万台/4.9万台、2017年:4.2万台/4.6万台、2018年:5.9万台/4.3万台、2019年:6.9万台/3.7万台、2020年:9.1万台/1.8万台、(自販連より)と、年間10万台にのぼる。

特に2020年に9万台を売り上げたアルファードは、乗用車ブランド通称名別順位で5位となっており、400〜500万円がボリュームゾーンとなる高価格車であることを考慮すれば、“売れに売れた”と言っていいだろう。

2016〜2017年はヴェルファイアの方がアルファードより売れていたが、2018年からはこの関係が逆転し、アルファードの方が多くなっている。その理由は、2017年12月のマイナーモデルチェンジ(以下、MC)を経てフロントマスクが変わったこと、トヨタの販売店統合でアルファードの販売力が増した、という2点があげられる。

左上:MC前アルファード、右上:MC後アルファード 左下:MC前ヴェルファイア、右下:MC後ヴェルファイア(写真:トヨタ自動車)

実際2021年に入ると両車の差はさらに広がり、上半期の売上台数はアルファードの3位(56778台)に対し、ヴェルファイアは46位(4845台)だ。

そんな売れに売れているアルファードとヴェルファイア、一体どんな人がどんな目的で買っているのだろうか? 今回はこの2モデルのユーザーデータ、特に販売を伸ばしている2017年12月のMC後モデルに注目してみよう。

データは、市場調査会社のインテージが毎月約70万人から回答を集める、自動車に関する調査「Car-kit®」を使用する。分析対象は、断りのない限り2017年12月のMC後の購入者で、一部の分析では3代目アルファード(2代目ヴェルファイア)が発売された、2015年1月〜上記MCまでの購入者も対象とした。

<分析対象数>
MC後アルファード:1678名/ヴェルファイア:903名
MC前アルファード:1004名/ヴェルファイア:1434名
※いずれも分析対象は新車購入者のみとする。

ボリュームゾーンは20〜30代男性か?

いつものように、まずは購入者の「性別・年代構成」から見ていく。性別は7:3で男性が多い。

男性が多いのは予想どおりだが、大きな車は取り回しの観点で女性に敬遠されがちな中で、極端に男性に寄っているわけではない。