検査は途中だが行政処分を出す――。

今年に入ってからシステム障害が続発しているみずほフィナンシャルグループに対し、当局が異例の措置をとった。

9月22日、金融庁はみずほ銀行とみずほフィナンシャルグループに対して業務改善命令を出した。年内をめどに、みずほが行うシステム更改や更新の計画について、必要性や緊急性を再検証・見直すよう求めている。それでも実施が必要な案件は、顧客対応などを含めた管理体制の確保が求められる。

これらの計画について、10月29日までにみずほが金融庁に提出することになっており、「報告された計画や内容に対して必要な確認や検証をし、言うべき部分があれば指摘、やり取りをしていく」(金融庁)。計画の実施やシステムを運営する主体は、あくまでみずほだが、金融庁がこれまで以上に目を光らせる。

トラブル続発で検査が長引く

一般的に業務改善命令は、検査で全容を把握し、原因の究明が完了した後に出される。が、みずほの場合、システムトラブルを受けた金融庁による検査がまだ続いている最中に処分が出ることになった。

本来、みずほへの行政処分はもっと早く出ていたはずだった。ATMや外貨送金取引のストップなど、2月から3月にかけて立て続けに起こった4回の障害の後、みずほは外部の専門家を招いて第三者委員会を設置。6月の調査報告書を受けて再発防止策を公表していた。そして、金融庁も8月ごろには業務改善命令を出すとされていた。

しかし、8月、9月に3回のシステム障害が発生。今年に入ってから発生した障害は計7回になった。実施中の再発防止策にも疑問符が付き、「(防止策が)十分かどうかについてしっかりと洗い直していく必要がある」(藤原弘治頭取)という状況に逆戻りした。金融庁から追加の報告徴求命令が出され、検査も延長されることになった。